イギリス出身の有名ファッション・デザイナー、アレキサンダー・マックイーン(40) の遺体が11日、ロンドンの自宅で見つかった。自殺の可能性が高いという。数日前に母親のジョイスを亡くしたばかりだった。マックイーンが手掛けるブランドのひとつ、McQは11日、ニューヨーク・ファッション・ウィークにて発表される予定だったが、急遽キャンセルとなった。
1970年、東ロンドンのタクシー運転手の息子に生まれたマックイーン。16歳からロンドンの紳士服街、サビル・ローでデザイナーとしての修行を積み、22歳で自身のブランドAlexander McQueenを立ち上げた。27歳のとき、一流ブランド・ジバンシィのデザイナーに就任。流行に左右されない、革新的な独自のスタイルを守り続けたマックイーンのデザインは世界中で賞賛の的となり、イギリスのシンボルのひとつともなった。
(写真:マックイーンとイザベラ・ブロー)
マックイーンの才能を最初に発掘したのはファッション・エディターのイザベラ・ブローで、後にふたりは親友となった。しかし3年前、ブローが突然自殺。その直後、ブローをミューズに発表した2008年Alexander McQueen春夏コレクションを彼女にささげたのは有名な話だ。親友と母親の後を追ったかのようなマックイーンの自殺。世界中のファッション界が悲しみに包まれている。