2009年4月29日水曜日

ロンドンブックフェア



4月20日から22日にロンドンのEarl's Courtで開催されたロンドンブックフェア2009が終了しました。
不況が影響しているのか、今回は昨年より参加ブース、参加人数が少なかった気がしました。
GBロンドンオフィスとしては、出版社、取次代理店数か所に企画をプレゼン、GBの本に興味を持ちそうな出版社(主に日本の文化やマンガ関連本を出している会社)に営業をかけました。
GBのこれからのブックフェアでの活動につなげられたと思います。

さて、ロンドンブックフェアでおもしろい本を見つけました。
Hay House UK Ltd社の「Gentle Dying - The Simple Guide to Achieving a Peaceful Death(優しい死に方〜安らかな死を迎えるための簡単なガイド)」。
最近では病人を延命させるために、病院など家から離れた見知らぬ場所で、見知らぬ人に看取られるケースが一般化しています。
末期の病気を抱えた患者が、死を恐れず、残された時間を今までの人生を安らかに振り返ることができるように。
介護者が患者の治療を第一に考えるのではなく、患者の精神的サポートとなれるように。
死と介護の見方を変えるための、簡単で実用的なアドバイスを紹介した本です。
高齢化が進んでいる昨今、多くの人が必要とする一冊ではないでしょうか。

そのほかブックフェアのおもしろかったのは、「世界の市場フォーカス」となったインドです。
毎年フェアで組まれているこの「世界の市場フォーカス」特集、昨年のテーマは中東でしたが、今年はインドでした。
インドの出版・文学に関するセミナーが行われ、21日には何と、詩人で著名なインド人作家ヴィクラム・セート氏もフェアに参加。昨年に比べて多くのインドの出版社、印刷所がブースを出展していました。
コミックを出していたインドの出版社は、Campfire社。「トム・ソーヤの冒険」や「宝島」など男の子向けの文学をコミカライズしたものです。
絵は全員インド人だということですが、絵柄はアメリカンコミック調でした。
マンガは少しずつインドに浸透しているようですが、日本のマンガは普及するにはまだまだのようです。